『Strange Utopia Crazy Kitchen】/MO'SOME TONEBENDER

コレを聞いてやっと実感できた。モーサムを本気で好きになっていたんだって
ここ10ヶ月ほどでしょうか。誰かにマインドコントロールされているんじゃないかと疑ってしまうほど、モーサムへの執心っぷりに不安になっとりました。
そりゃそ〜だろう。友達の付き合いで過去に何度かライブは見ていたけど、途中で飽きて「つまらんのぅ〜」とか呟いてた奴が、今では都内はもちろん地方まで遠征し、人に押しつぶされながら最前列で必死で暴れ狂っているんだから。

今考えてみるとモーサムのライブって、先が読めてしまうっていうか物足りないっていうか、なんか振り切れてなかった気がするんすよ。凄い音は出しているけど、一線を越えずに踏み止まってギリギリのところで崩れるのを必死に押さえている感じでね。これがストイックつう褒め言葉で評価されていたかもしれないけど、そこが嫌いだった。グラスいっぱいに注がれたビールの泡を「おっとと」とか言いながら慌ててすすってる感じでね。

そして昨年の夏を過ぎた頃だろうか。友人達が強く進めるからあまり期待しないでライブに行ってみたら、予測不能な展開で狂気的な爆音を鳴らし、全力でおバカさんなノリでライブをやっていた。しかも4人にパワーアップしてて、音がブレようがおかまいなしで突っ走ってた。ぶっ倒れようが吐こうがテキーラを一気飲みを何杯も繰り返すように。その姿に異常に惚れてしまい、ずっと思い込んでた「つまらんモーサム」伝説は崩壊した。

そんなヒトの認識を変えてしまった、今のぶっ飛んだモーサムのライブ感をそのままパッケージしたのが、今回のNEWアルバム『Strange Utopia Crazy Kitchen』だ。いやパッケージというよりも見事にライブ感を再現したと言ってもいいだろう。
ノープラン、ノーコンセプトだから先が読めない。パンクなのかノイズなのかポップなのか、
はたまたピコピコディスコサウンドなのか何か分からん音が耳に飛び込んで来るから、ワクワク感が止まらない。
こんなにアドレナリンの高まらせてくれるのだから、洗脳の訳ないだろう。自己の衝動で乾杯グラスを掲げながら、モーサムのクレイジーパーティに飛び込んでいっている。そしてそれは暫く続きそうである。