2012.8.18サマソニ(吉井和哉)

最近は吉井のキメ写真にも何もトキメキを抱かなくなり、長年の片想いもとうとう冷めてしまったかと…思っていた矢先、サマソニでのスタジアムでライブをやるという。
吉井も客で行ってるフェスに出演するとなれば、そうとう気合いも入っとるだろう。もしそんなスペシャル的なライブを見てもクソつまらなかったら、ファン辞めてやろうかと本気で思っていたのだった。
さて当日。友達と合流してマリンスタジアム左端の1階スタンド席をゲット。ビールを片手にのんびりとスタートを待ってると、空模様もあやしくなりポツンポツンと雨がビールの中へ落ちてきた。

吉井和哉は雨男でもある。

大概の野外フェスでは吉井のライブの時だけピンポイントで雨が降る。今回のサマソニでもそうなるんだろうなと予測していたら見事に当たった。でも小雨だからまあ大丈夫だろうと、屋内に移動せずそのまま吉井のライブを待つ事にした。

しかし人がいない。あと5分程でライブが始まる時間なのだが、下のアリーナエリアでは所々の隙間が見える。さっきのロストプロフェッツの時にアリーナをパンパンに埋めていた人々はどこへ?そんな不安を他所に吉井のライブがスタートした。
1曲目はイエモンナンバー『SPARK』。盛り上がるはずの曲なのだがアレ?ってぐらい会場全体はおとなしい。前の方でしか盛り上がっていない。しかも吉井は歌詞間違えるし、パフォーマンスもなんだかぎこちない。アウェイ感満載だ。もしかしてスベった?このままだと「つまんねぇ」って感想を呟いてしまいそうなライブで終わりそうだ。だが、そんな心配を裏切るすばらしい演出が起こった。雨が降ってきたのだ。

その雨は3曲目『煩悩コントロール』が始まってから激しく降り始めた。ちょうどその時、勢いのある曲からゆっくりした叙情的な曲へと変わり、会場の雰囲気もしっとりバラードタイムとなっていた。吉井も「見せつける」から「聴かせる」ライブへシフトチェンジさせた時で、吉井の切ない歌声と激しく降り続ける雨が融合した瞬間、映画の名シーンみたい見えて泣きそうなぐらい感動してしまった。その後『母いすゞ』『CALL ME 』 と素晴らしいバラードタイムは続き『ALL BY LOVE』のメロウで明るいメロディが流れ出したら、急にステージの後方から太陽の光が差し込みパーッと辺りを明るく照らしだしたのだ。この天然の照明演出にまた感動。このとき空には虹も出ていたという。
その後はイエモンの曲や新曲をやり、最後にはイエモンの名曲『JAM』をやってくれた。
『JAM』のイントロが流れた瞬間、会場では「おお〜っ」と歓声が上がったが、個人的にはあまり感動しなかった。イエモンの曲を吉井1人+サポートメンバーでやってもどうも物足りないのだ。やはりバンド曲はオリジナルメンバーでやってるのを聴かないとダメだ。まあ、個人のわがままだが。
しかし、今回の雨や太陽などの自然の演出は偶然にしても、ホールなどで照明演出されたように曲調とぴったり合っていて素晴らしかったし、吉井のカリスマ性を際立たせていた。
天候も操ってしまう吉井はやはり凄いロッカーだ。しばらくファンを辞めなくても済みそうだ。

<セットリスト>
SPARK
マサユメ
煩悩コントロール
いすゞ
CALL ME
ALL BY LOVE
Love Love Show
ビルマニア
点描のしくみ
JAM