2011.1.21 スターリンZ

ついに行ってしまった・・・・『ザ・スターリン』日本パンクに偉大な影響を与えた80年代のバンド。ライブステージで爆竹を鳴らし、客席に豚だか牛だかの臓物を客席に投げ込み、観客は暴徒と化しライブハウスを壊してしまったという、恐ろしい伝説を持つバンド。今回のライブは現役でバリPUNKをやり続けているフロントマンの遠藤ミチロウの還暦記念&スターリンのトリビュートアルバム発売記念ライブ。「ザ・スターリンZ」名と編成を変えスターリンの曲に挑むそうなのだが、ミチロウ以外のメンバーがこれまた豪華!B.RIZEのケンケン。Dr.中村達也、G.はモーサムの百々さんだ。破天荒なタツヤのドラムならスゴイもんが見れるって思って、スターリンの曲なんてほとんど知らないのだがノリで行ってしまった。

会場のO-EASTについたらトップバッターの黒猫チェルシーのライブが始まっていた。う〜んイイことはイイんだけど、なんか面白味に欠ける。CDと同じ音源をただやってるライブなんだよね…破壊性が足りない。もっと勢いがあってブチ切れたライブをやって欲しいな。今はいいかもしれないけど、1〜2年後に行き詰まると思う。このままだと。

次のMERRYはビジュアル系バンドらしく、どうもノリに付いていけないので、喫煙エリアで一服。ふとバーカウンターに掟ポルシェに良く似たロン毛の男性を見かけるが、まさかパヒュームなどのアイドル好きな奴がスターリンなんか聞く訳ねぇだろう、他人のそら似だと思い込んでいたが、終演後に最後まで残ってセットリストをゲットするほどのスターリン狂者だと後日判明した。

さて、いよいよ待ちに待った「ザ・スターリンZ」の登場だ。戸川純のSEが流れフロアではスターリンコールが始まった。ヤバそうな雰囲気に身構えながらメンバーの登場を待っていると、突然スポットライトに照らされて遠藤ミチロウが1人で出て来た。

「今日はお知らせがあります。スターリンのギタリスト、タムが先日亡くなりました……黙祷!」

スターリンの2代目ギタリストの訃報を告げて、黙祷を捧げるミチロウだった。が、手にした赤い拡声器のサイレンの音を鳴り響かせたかと思うと、虎柄ファー&ロンゲモヒカンのタツヤがダッとドラムセットに走り寄り、爆裂ドラミングを響かせ『ワルシャワの幻想』が始まった。そしてタツヤに気を取られていたら、いつの間にかミチロウが消化器を客に向かって発射し、バクチクを鳴らす!

やっぱしヤベェ!!

怖いんだけどなんかスゴい!

撒き散らかされた消化器の粉にむせながらも、興奮していつの間にか前のエリアに移動してしまった。そうするとG.の百々さんがよく見えるようになり、モーサムではありえない激しいギタープレイをする百々さん。気づいたらミチロウよりがん見していた。いつもならVo.もやらなきゃいけないんで、動きも規制されているけど今回はギターのみってことで、箍(たが)が外れたように狂ったようにギターを弾いく。そんな百々さんの後ろでも同じ様に狂ったようにドラムを叩くタツヤ。すでに3曲目では上半身を脱ぎ、黒塗りメイクも汗で落ちてきて、半裸の体が黒く汚れていた。

でもミチロウはその上をいく。4、5曲目あたりで、『北斗の拳』のケンシロウのように着ていたTシャツを引き千切り、客席に投げる。そして現れた肉体は・・・・60歳とは思えない細マッチョ体系!?あばら骨を見せながらもがっしりした筋肉が覆ってる。一体何者なんだよこの人は!

スターリンは激しい曲ばかりかと思っていたが、静かな曲がある事に驚いた。歌詞はよくわからんが、なんだか魂こめて歌うミチロウの姿にやたら感動してしまった。

その後もほぼノンストップで激しいライブは続き、不謹慎ながらもミチロウではなく、気づいたら百々さん、タツヤばっかりガン見するようになっていた後半のこと、ローディがモニターやアンプにビニールシートを被せ始めた。なんだかイヤ〜な予感がしてミチロウを見ると豚の頭を掲げている。

もしやアレか!?

と思ったら「撲殺」が始まり青いポリバケツを持ったミチロウが、白いブニュブニュしたものを客席に投げ始めた!


ギャ〜〜〜〜〜贓物だ!!!!!

こっちに飛んでくるんではないかとヒヤヒヤしながらミチロウの動きに注目するしかない。結構遠くへ投げていたおかげで被害はなかったが、いや〜すごかった。贓物をキャッチした客がステージに投げ、それをまたミチロウが投げ返すもんだから曲が終わるまで気が抜けない。ミチロウは客に投げつけられた贓物を体になすり付け「やっぱ牛はくせぇ!」嬉々としながら投げ返してた。この阿鼻叫喚の光景が真のパンクロックなんすか!?

そんなショッキングな出来事に呆然となってる私を取り残してライブは進み、「虫」で菊を抱えたミチロウが花びらを噛みながら歌い、雄叫びを上げ本編は終わった。

撲殺」からミチロウ注目モードになっていたが、アンコールでTシャツを脱いで半裸になった百々さんに興奮し、またガン見モードに戻る。いや〜だってめったに脱がなそうな美形男子の上半身裸が見れたら、そっちばっかり目がいってしまうもんでしょ。どちらかっていうとガリガリ系なんだけど、なんかセクシーなんすよ。
ちなみに最後は亡くなったタムさんへ追悼の意を込めて、ミチロウ1人弾き語りで「Mr.ボージャングル」を歌っていました。歌い終わった後、両手をぐっと握りしめ上を仰ぎ見た姿はカッコいいお姿でした。

<セットリスト>
ワルシャワの幻想
猟奇ハンター
365
天プラ
バキューム
アーチスト
水銀
先天性労働
下水道のペテン師
GO GO スターリン
アザラシ
溺愛
ロマンチスト
撲殺
STOP JAP
STOP GIRL
爆裂ヘッド
解剖室

EN1:
負け犬
仰げば尊し

EN2:
Mr.ボージャングル